先週亡くなったジーン・ハックマンさんの死因が公式に発表されました。
死因は病死、というか少し複雑な病死。
先週ジーン・ハックマンさん夫妻の遺体が発見され、事件性はないものとみられる、と報道されていたけれど、ご夫婦同時に遺体で発見されるのは異常、ジーン・ハックマンさんは95歳と高齢だったものの、夫人は確か私と同年代。
男の72~3歳は頼りないけれど、女性の73歳は男性の60歳くらいの元気さだから、同時に病死は考えられない、ジーン・ハックマンさんはスリラー、ミステリー映画には出演されていない(よね?)けれど、なんかスリラー、ミステリー映画的な死因があると思っていたら、夫人が先に動物による感染症で亡くなり、アルツハイマー病を患っておられたジーン・ハックマンさんは夫人が亡くなったことがわからず、夫人の遺体と共に一週間ばかり生きておられ、ご自分で水道から水を飲んだり冷蔵庫から食物を出して食べておられたけれど、それも限界があり亡くなったんだとか。
夫人が倒れているのを見て911に通報することも’できなかったのは、いやいやこれ以上は書きますまい。
アメリカからの報道も控えてほしいものです。
ジーン・ハックマンさんの映画初めて見たのは高校生の頃に観た 俺たちに明日はない 。
この映画、ボニーとクライドが警官隊からの無数の銃弾を受けてのラストが話題になり過ぎ、主演の二人以外あまり話題に出なかったので、何年か後に フレンチ コネクション で彼を観た時に、そういえば 俺たちに明日はない に出ていたなあ、というくらいの印象でした。
フレンチ コネクション のポパイとあだ名されている熱血刑事凄かったね。
この映画からかな、型破り刑事が映画やテレビに出だしたのは、カーチェイスも私の記憶ではこの映画の前には ブリット があったくらい。
でも、サンフランシスコでのカーチェイスよりも、シカゴでのカーチェイスのほうが迫力があったなあ。
とはいえ、私、学生の頃サンフランシスコの坂道でブリットごっこやったよなあ、勿論レンタカーで、キングも居たかな。
で、最後に観た映画は エネミーライン、その間も随分作品観ています。
西部劇からパニック映画、喜劇から戦争映画、何を演じてもあの大柄な体なのに、私みたいな素人が評論してはいけないんだろうけど、上手かった。
スケアクロウ、低予算で制作できそうだから日本でリメイクして欲しかったなあ。
主演は、勝新太郎さんと田村高廣さんの 兵隊やくざ のお二人。
ピッタリだと思いません?
心を病んで入院した田村さんに。
「心配すんな。大阪でええ仕事あるらしいから大阪行っておまえの治療費稼いでくるわ。」
心細そうに勝さんを見上げ震える手を差し伸べる田村さん。
その手を武骨な手で優しく握り、顔中くしゃくしゃにした笑顔を返す勝さん。
やせ細った顔の頼りなげな眼とごつごつとした顔の優しい眼が見つめあう。
場面変わって、大阪行きの新幹線ではなく、普通急行列車に乗り込む勝さん。
その急行列車の見送るようにして映画は終わる。
どう? こんなシナリオ。
でも勝新太郎さんも田村高廣さんも亡くなったからなあ。
代わりに演じられる俳優さんは・・・、こんな妄想に耽ることができるのも、映画好きの特権です。
ジーン・ハックマンさん、熱血ポパイ刑事も冷静レイガート司令官も、名演技でした。
有難うございました。
rest in peace、安らかに。