ランスロット卿の円卓掲示板


死刑制度

1:ランスロット :

2024/04/16 (Tue) 12:19:35

死刑囚が死刑を執行される際、死刑執行の朝、独房のドアを開けられ死刑執行を告げられ、そのまま刑場へ連れて行かれ死刑が施行される、というのは死刑囚の心の準備が出来ず残酷だから、以前のように死刑執行の何日か前に執行を告げるべきだ、と死刑囚何人かが訴えていた裁判の判決が昨日出ました。
判決は原告敗訴、つまり死刑当日の朝、執行を告げそのまま刑場へ連れて行かれ死刑が執行される、という今の方法に変更がないということになりました。

以前、どれくらい前だか定かではないけれど、以前は死刑執行何日か前に宣告がなされていたんだけど、宣告された死刑囚が死刑執行前に自殺した、ということがあったので、いまのような制度になったんだとか。
自殺されたのは、そういうことは当然あるだろうに、刑務所側がしっかり監視していないからだと思うんで、これは刑務所側の怠慢の責任を死刑囚側に押し付けたように思うんだけど。

私のが小学生だった頃、駅前の映画館に 顔パス では入れたんでほぼ毎週3本立ての映画を観ていた(当時の田舎の映画館は毎週演目が変わっていました)んだけど、その中の一本に死刑を執行される死刑囚の映画があり、子どもにはショッキングな内容だったせいか、今でも内容を憶えています。

死刑囚役は川路民雄さんで、死刑執行前日、翌日死刑が執行されると告げられるんだけど、彼の母親にはそれよりも前に死刑執行日が知らされていたのか、母親(北林谷栄さん?)が何重もの重箱一杯に彼の好物を詰めて面会に訪れます。

面会場は、よく映画で観るような仕切りのされた場所ではなく、普通の部屋で死刑囚とその母親の面会に刑務官が立ち合い、母親が出した彼の好物のちらし寿司を刑務官が、規則ですから と言って一口口に入れ、死刑囚に食べるように促すんだけれど、とても食べられない。

いいですか、と刑務官に許可を求めてから、母親をおんぶして 母さん軽くなったな と言いながら部屋を歩く、ここらあたりで劇場内嗚咽の嵐。
でも、死刑になるってことは強盗殺人を犯したか、3人以上の人を殺している、ってことだから、被害者のことを考えれば、どういう事情があっても死刑囚に同情なんかするのもオカシイんだけど、まあ泣かせる場面ではありました。

短い母親との面会が終わり、翌朝刑務官に連れられ刑場へ向かう死刑囚、もし旧死刑執行制度に興味のある方は多分DVD化してると思うから、買って・・・、観ることもないかなあ。
そうそう、宇野重吉さんの、翌日死刑執行が告げられている死刑囚の飄々とした演技も良かったなあ。

60年前なのに映画のことはよく憶えているものです。
映画のタイトルは多分 処刑前夜 です。

日本の未執行の死刑囚、100人以上居るようで、判決から執行まで10年20年かかる場合もザラだとか。
死刑制度への賛否様々あり、私も賛否どちらかは決めかねますが、多くの未執行の死刑囚、私よりも長生きするのは間違いないと思うと、ちょっとナンだよねえ。
2:キング :

2024/04/17 (Wed) 18:06:40


死刑の映画と言うと、ジェームズ・キャグニ―の「汚れた顔の天使」とスーザン・ヘイワードの「私は死にたくない」が頭にこびりついています。

こびりついていると言っても、両方ともワンカットくらいしか覚えていないのですが、大変印象的でした。 キャグニ―の方は、悲痛な感じは無かったのですが、スーザン・ヘイワードの方は、実話に基づいているので、かなり悲痛な印象があります。 特にワタシの記憶の中のスーザン・ヘイワードのクーローズアップの顔はいまだに覚えています。

ワタシも死刑制度の賛否は揺らいでいますが、アメリカでは冤罪もかなりの数だと聞きます。それが無ければ絶対に歯には歯を、、、なんですが・・・。

処刑前夜、、、ん~ちょっと観るのは辛そうだな・・・。
3:ランスロット :

2024/04/18 (Thu) 10:18:08

「私は死にたくない」は実話というか死刑囚の手記に基づいているから、重い映画よねえ。
「汚れた顔の天使」この映画も「私は死にたくない」と同様 日曜洋画劇場 で見たんだけど、この映画の放送後、解説の淀川長治さんとアメリカの牧場で隠遁生活を送っているキャグニーさんが対談していて、噂ではキャグニーさん、野垂れ死んだとかアルコール中毒で施設に入っているとか言われていたけど、膝に毛布を掛けロッキングチェアに静かに座っておられた。
ギャング映画の帝王(個人の感想です)の晩年にある意味相応しい映像でした。
4:キング :

2024/04/18 (Thu) 16:12:37

「私は死にたくない」を書いた本人=処刑された人、なんとオークランドの出身なんだって!!

その人の生い立ちをWikiで読んだ限りでは、同情してしまう部分はあるけど、強盗殺人はダメだよね。

Wiki情報だと、10時に執行の予定が10:45に延期になって、10:43に再度11:00まで延期になった。 執行の2分前にまた延期って、メンタルは大変なことになってただろうね。

「Why do they torture me? I was ready to go at ten o'clock.」

と言ったそう。

そして彼女の最後の言葉は、

「Good people are always so sure they're right.」

これ、英語版のWikiに日本語版よりも詳しく書いてあって、なかなか興味深かったから是非読んでみて下さい。 もうちょっと書いたのだけど、禁止ワードが含まれるから投稿できないとメッセージが出てしまったので、、、。何が禁止ワードだったんだろう・・・。
5:ランスロット :

2024/04/19 (Fri) 13:33:16

クリント・イーストウッドさん監督主演の映画 True Crime 、この映画もオークランド在住で冤罪で死刑を執行されることになった黒人男性を、Oakland Tribune紙の記者イーストウッドさんが事件の真相を追求し、死刑執行当日に冤罪を証明するが、その時には既に・・・、というストーリー、なんか 私は死にたくない からインスパイアされたんじゃないかって思うよね。

イーストウッド記者が真相を突き止め、処刑を止めるために知事だったか裁判長だったかの自宅に飛び込む、しかしその時は既に死刑囚は死刑執行室のベッドに寝かされ(薬物注入による死刑)、彼の妻や被害者遺族が見守る中、まず睡眠剤が注射され、眠ったところで薬物を注入される。
徐々に薬物が注入されているその時、処刑室の壁に掛かっている黒い電話機がけたたましく鳴り響き、電話機横に待機している刑務官が受話器を取り耳に当て、振り向きざま STOP! と叫び、その叫び声を聞いた処刑台横に居た刑務官が薬物注入中止のボタンを渾身の力で叩く。
だが既に薬物はかなりの量、体内に入っている。
果たして彼は・・・・・。

それから何か月後かのクリスマスイブ、Oakland Tribune の時計塔下の広場で開かれているクリスマスショップにイーストウッド記者が行くと、処刑台に乗っていた黒人男性が子どもを抱き、奥さんと一緒にショップから出て来て、記者と目が合う。
お互い静かに微笑む。

いいエンディングだけど、あんな危険な場所にクリスマスショップなんか開けないよねえ。

  • 名前: E-mail(省略可):
  • 画像:

Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.